誰もが一度は悩む人間関係
高い離職率
一般的なイメージでは介護職は給与が安いという他に、仕事が大変で離職率も高いと思われています。残念ながらこのイメージのうち、介護職は離職率が高いという部分は間違いではなく、多くの施設が人材の定着や採用に頭を悩ませています。人材が定着しない場合、雇用者側にとっては採用のためのコストや採用後の教育コストばかりが嵩んでしまいます。また業務の引き継ぎが上手く行わなければサービスの低下を招いてしまいかねず、その面でも問題と言えます。当然退職を選ぶ方にとっても、どうしようもない状況であれば退職自体はしかたないですが、転職は金銭的にも時間的にも大きな負担が発生するので初めから良い施設で長く働けた方が良いと言えます。つまり介護職の方々の離職率の高さは雇用する側と雇用される側双方にとって大きな損害をもたらしていると言えるのです。
ただこの件に関しては注意点もあり、介護職の方々が現在の仕事を退職する理由は仕事の大変さが全てというわけではなく、人間関係の悩みによる部分も大きいのです。
人間関係の悩み
人間関係の悩みはどの職場でも無縁ではないでしょうが、チームで仕事をしなければならない介護職において人間関係の悪化は職場にとっても働く人にとっても深刻な問題に発展します。例えば入所者は24時間その施設にいるわけですが、介護職の方が施設にいる時間は限られており、当然見守りや各種サポートの仕事は1日の中で何度か交代のタイミングが発生します。しかし、人間関係に問題がある職場の場合は交代の際の情報交換や引き継ぎが上手くいきません。これでは働く人にとってもストレスですし、要介護者の方にも迷惑をかけてしまいます。
さらにこうした事柄で発生したトラブルが火種となってさらなる人間関係の悪化をもたらすという悪循環も生じてしまいます。
労働条件に比例
このように人間関係の悪い施設には様々な問題が発生してしまうのですが、そもそも人間関係が悪くなる原因はそこで働く人たちの人間性や相性ではなく労働条件の悪さによる場合がほとんどです。
例えば毎日何時間もサービス残業をさせられたり、年間の実質的な休日が100日にも達していなかったりするような施設も世の中には存在します。そしてこうした施設で働くと仕事によってあまりにも大きなストレスが生じ、かつそれをリフレッシュさせるような機会も得られないため常識的な思考や理性を失ってしまいます。その結果として周囲への思いやりの心を失ってしまったり、悪態をついてしまったり、ひどい場合はいじめが発生してしまうなどして人間関係の悪化につながってしまうのです。
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一度自分を見つめ直すもし現在の職場環境に大きな不満や悩みを抱えているのであれば、自分がどういった点に不満や悩みを抱えているのか分析しましょう。人間は冷静に自分の悩みのポイントを分析するだけでも気持ちが整理され悩みが解決することがありますし、解決のための行動に移る際にも分析が役に立ちます。